シュトルムマルクトは何処にあるのでしょうか?
デア・アングリフ・シュトラッセ通りのつき当たりにあります。
それではデア・アングリフ・シュトラッセ通りにはどう行けば良いのでしょうか?
そんな名前の通りはありません。
それは架空の通りなのです。
シュトルムマルクトには綺麗なお店がたくさん並びそれぞれに看板娘がいます。
洋品店の看板娘はマリアンネ、荒物屋はヘーゼル、肉屋はフリーダ、魚屋はマルガレーテ、花屋はクララ、靴屋はモニカ、八百屋はグレーテで皆、とても負けず嫌いです。
それではマリアンネにシュトルムマルクトを紹介して貰いましょう。
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「シュトルムマルクトにいらっしゃったら、まずうちの店(洋品店)に来て頂かなくちゃいけませんわ。」
「1866年に亡くなられたバイエルン王ルートビッヒ二世はうちのお得意さまでパジャマはいつも、うちからお取り寄せになってらっしゃいましたの。」
「きっと湖に身を投げた時もうちのパジャマをお召しになっていたに違い有りません。」 |
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「由緒だったらうちの店だって、相当なものよ。」
「1809年にフリードリッヒ・シュタップスがナポレオンを暗殺しようとした時に使ったナイフはうちの店(荒物屋)で買った物なんだから。」
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「へえ、そう!」
「でも古さだったらうちの方が上ね、バルバロッサ大王が1189年の第三回十字軍に出陣した時、うちの店(肉屋)で山ほどソーセージを買ってったらしいわ。」 |
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「うちの魚だって古いわよ。」 |
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「古い魚なんて誰も買わないわよ。」 |
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「ところでみなさん、神聖ローマ皇帝ハインリッヒ四世をご存知?」
「1077年、皇帝は靴を脱いで裸足になりローマ法王へ謝罪(カノッサの屈辱事件)したけど何を隠そう、その脱ぎ捨てた靴はうちの店で買っていった物なのよ。」 |
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「うちはもっと前よ。」
「アダムとイブが楽園を追放された時につけてたイチジクの葉はうちの店先(花屋)からちぎっていった物なんだから。」 |
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「うちの魚でも前ぐらい隠せると思う。」 |
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「アダムのは大きいから無理なんじゃない?」 |
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「パパに言って大きいニシンを仕入れてもらえば・・・」 |
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「ちょっと!変な方向に話をもっていかないでよ!」
「それより二人が追放されたのはリンゴを食べたからでしょ。」
「そのリンゴを売ったのはうちの店(八百屋)なのよ。」 |
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いやはや大変な騒ぎです。
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