第6回設定資料集
もはやトーナメントも4回を数えNET対戦は序々に定着しつつある様だ。 よって久しぶりにマイナーテーマの史実戦をひとつ設定したい。 タイトルは「19.ココス島沖海戦」である。 他にも新艦型として迅鯨型、厳島型、沖島型などを用意した。 ぜひ創作シナリオなどで御使用戴きたい。 |
19.ココス島沖海戦:1942.11.11 夜半 1942年11月1日、2隻の日本海軍特設巡洋艦(報国丸と愛国丸)がシンガポールを出港しインド洋へ向かった。 両艦に与えられた任務は通商破壊戦と味方潜水艦に対する補給であり船倉には約50本の魚雷が積載されていた。 そして10日後の早朝、ココス島の西南300海里を航行していた報国丸(愛国丸は別動中)が2隻の艦船を発見、追跡を開始した。 はたしてこの2隻の艦船は濠州のフリーマントルからディエゴガルシアへ向かう6200総tのオランダ商船オンディーナ(1939年度建造のタンカー)と英海軍のバサースト型掃海艇ベンガルであった。 オンディーナを退避させる為、ベンガルは果敢にも報国丸に接近、日英両艦の火砲は海戦の火蓋を切る。 しかし商船改装の仮装巡洋艦とは言え14p砲8門を装備する約1万tの報国丸に対し10.2p砲を1門しか装備しない790tのベンガルは圧倒的に不利でありたちまち撃破されてしまった。 一方、オンディーナはとりあえず停船に従ったのだが報国丸が船尾へ回るやいなや唯一の装備火砲である船尾の10.2p砲でこれを射撃したのである。 運悪く命中したこの1弾はマストや魚雷発射管を破壊したうえ船倉の魚雷を誘爆させ報国丸は凄絶な最後を遂げた。 かくしてこの海戦は日本軍の敗北で終るかに見えたがここに緊急電を聞きつけて駆けつけた愛国丸が登場、砲雷撃によってオンディーナを大破させるに至った。 なお海戦後、ベンガルはセイロン島のコロンボ、オンディーナは出港地のフリーマントルに帰投している。 これが本次海戦のあらましであるが正式には「ココス島沖海戦」と命名されている訳ではない事をお断りしておく。 また一般にココス島沖海戦と言った場合には第1次世界大戦時、同海域で帝制ドイツ海軍軽巡洋艦エムデンと英海軍軽巡洋艦シドニーが交戦した戦いをさす。 さて本設定を対戦で行う場合、連合軍プレイヤー初期配置及びは第1から数ターンの移動に制限を課した方がよいであろう。 シナリオ開始と同時に全商船が一斉に回頭しマップ外に離脱したのでは通商破壊戦にはならないからである。 また全連合軍部隊が同一行動をとっていた場合、日本軍は全く手が出せない。 それではどの様な移動制限を課したら良いか? 単に「進路変更を禁ず」では日本側に連合軍の未来位置が全て判ってしまうので通商破壊戦の再現にならない。 そこで連合軍の配置及び初期数ターンの移動を固定化(第2〜4任務部隊のみ)させるとしてもこれに3つのパターン(北方展開、中央展開、西方展開)をもたせ連合軍プレイヤーがどれにするのかを選択(当然、日本軍プレイヤーに通知する必要はない)すれば良いと思われる。 一例を示す。 バターン1 配置 第2任務部隊 1 2ターンまで北進、10ターンまで北西進 第3任務部隊 2 5ターンまで北進、10ターンまで北西進 第4任務部隊 4 8ターンまで北進、10ターンまで北西進 バターン2 配置 第2任務部隊 2 7ターンまで北進、10ターンまで北西進 第3任務部隊 1 10ターンまで北西進 第4任務部隊 3 7ターンまで西進、10ターンまで北西進 バターン3 配置 第2任務部隊 1 2ターンまで西進、10ターンまで北西進 第3任務部隊 3 5ターンまで西進、10ターンまで北西進 第4任務部隊 5 8ターンまで西進、10ターンまで北西進 上記のパターンは一例として示しただけの物なので大変、荒削りで完成度は極端に低い。 プレイヤー諸氏の手によっていかようにも変更されたい。 本設定の編成についても同様の事が言えよう。 なお日本軍が照射及び雷撃をした場合及び連合軍が日本軍を発見した場合、連合軍の移動制限はすべて解除される。 日本軍ゲーム上兵力 第1戦隊 報国丸型2隻(旗艦含) 連合軍ゲーム上兵力 第1任務部隊 D型軽巡3隻(旗艦含) 第2任務部隊 バサースト型2隻(旗艦含)、米軍輸送船型2隻 第3任務部隊 バサースト型1隻(旗艦)、米軍輸送船型1隻 第4任務部隊 バサースト型1隻(旗艦)、米軍輸送船型1隻 第1駆逐部隊 トライバル型4隻 第2駆逐部隊 J型駆逐艦4隻 日本軍は1式弾を使用してはならない。 マップはスタンダードを使用する。 |