第5回戦闘航海日誌
ここでは弊社デザイナー阿部隆史が2001年5月3日から6月15日までの「対戦アワー」に行った、インターネット対戦の記録を掲載しています。
対戦アワーについては、「第1回Q&A」を参照して下さい。


その1
日時:2001.5.3 1915〜2008
シナリオ:コタバル沖夜戦 日本軍
相手:明石耕作
条件:

作戦:
およそ4ターンでの接敵を期待したオーソドックスな作戦

経過:
第8駆逐隊を西方、第6駆逐隊を中央、第4駆逐隊を東方に配して南下。
4ターンに主力を南西に向け舷側砲火を使用できる様にする。
そして5ターンに第4駆逐隊が出会いがしらに敵駆逐艦エレクトラ、エクスプレスと接敵、照射されてしまう。
エクスプレスを撃沈しエレクトラを撃破したもののこちらも駆逐艦嵐が炎上、舞風、野分も損傷してしまった。
だが敵主力の位置は判った。
さあ、接近だ。
おや?どうした事だ!
先頭艦の嵐が敵を発見したものの探照灯が壊れていて照射できない!
他の艦はまだ視界外だ。
う〜ん、困った。
かくしてエレクトラを沈めたものの萩風が沈没、野分も炎上する。
そして次の7ターン。
沿岸を哨戒中の第8駆逐隊が敵駆逐艦を発見、サネットを撃沈した。
だが東方の戦闘は思わしくない。
第4駆逐隊の探照灯全てが破壊され嵐が沈んでしまった。
やむなし。
中央の第6駆逐隊を全速で東方へ向かわせるが果してまにあうか?
続く8ターン、第8駆逐隊はバンパイアを撃沈、第6駆逐隊はPOWのレーダー射撃を受けるが被弾なし。
チャンスだ!
すかさず第9ターンに響がPOWを照射、主力の集中射撃でPOWに火災を生じせしめる。
レーダーは壊せなかったがまあ良い。
響は炎上してしまったが後続の暁は無傷。
そこで10ターンに暁がレパルスを照射。
なんと敵はこの移動でレパルスを分離している。
おお、敵が撃ってこない!
なにか不測の事態(人はこれをウッカリプロット終了と言う)が発生した様だ。
まあ天祐と言う事でレパルスに集中射撃。
多数の砲弾と共に魚雷1本も命中しレパルスは大破炎上する。
11ターン、燃え盛る第4駆逐隊は北方へ退避、POWに魚雷1本と砲弾が命中しフィリップス提督が戦死、レーダーも破壊した。
うん、もうこれで大丈夫だ。
と思った矢先、12ターンにレパルスが東方からマップ外へ離脱する。
まっこと残念。
いや、残るPOWをなんとしてもしとめねばならない。
東方へ全速で逃げるPOWとこれを追う我が主力。
POWの火が消えちまったら大変だ。
ふう、何とか15ターンにPOWを撃沈。
勝った...

その2
日時:2001.5.11 1905〜1948
シナリオ:スラバヤ沖海戦 日本軍
相手:平九郎
条件:

作戦:
第5戦隊は右一斉2回連続で後尾へ。
駆逐隊は2列並進で北東へ向い前路哨戒。
敵主力捕捉後は積極的に攻撃する。

経過:
始まってから8ターンを過ぎるがまで敵はその姿を見せない。
妙だ。
時間潰しで肩すかしを狙っているのか?
と思った9ターン、いきなり敵主力と出くわした。
前路警戒の駆逐艦を随伴していない。
6000以内だったので猛烈な撃ち合いとなる。
とは言う物の幸いT字に接敵できたので損害は少なく戦果は大きい。
かくして敵旗艦の軽巡デ・ロイテルと重巡ヒューストンを撃破。
でも惜しい事にすぐ鎮火してしまう。
あと気になるのは敵駆逐艦だ。
どこに行ったものやら...
早速、第7駆逐隊を左一斉で西方に向かわせ捜索を開始する。
だめだ、いない。
主力による残敵掃討は順調に進み僅かな損害(雪風、時津風に被弾3)で敵巡洋艦すべてを撃沈したが敵駆逐艦5隻に突破されると任務は失敗だ。
焦る。
見つけた!
マップ西端を北上してくる。
すかさず駆逐艦潮と漣が照射、全部隊で集中砲火を加えた。
この射撃で駆逐艦エドワーズとアルデンを撃沈、からくも残敵3艦には突破を許したがかろうじて任務は達成するに至った。
第7駆逐隊の回頭があと一手遅かったらどうなっていたか...
冷汗物である。

その3
日時:2001.5.21 1901〜2003
シナリオ:ブーゲンビル島沖夜戦 連合軍
相手:マケロフ提督
条件:

作戦:
第45駆逐隊は沿岸を北上して哨戒、第46駆逐隊は北西に進撃後、西方に転蛇した後、哨戒に任ずる。
主力の第39任務部隊は左一斉を2回繰り返して第46駆逐隊の後ろから進撃。
マップ中央で待機する。
このシナリオに於ける最もオーソドックスな迎撃配置である。
敵発見後は後退しつつレーダーによるアウトレンジ射撃を続ける。

経過:
5月19日にVer1.4が完成した。
それまでの間、忙しくて忙しくてとても対戦に時間がとれなかった。
よって今日は久しぶりの対戦である。
しかしブーゲンビル島沖夜戦とは。
このシナリオは連合軍が有利なのでちょっと気が退ける。
だがまあ油断して闇夜の酸素魚雷を喰わない様に用心、用心。
さて、日本軍はどっちからくるか?
分散か?集中か?
沿岸か?中央か?西方か?
現れた。
沿岸に集中だ。
こりゃ脇目も振らずに投下エリアに突進し任務を果たす所存らしい。
闇夜にレーダー射撃が吠えるが目標が多すぎて2隻(他の2隻はまだレーダー視界外)しか撃てない。
駆逐艦長波が炎上する。
第45駆逐隊は南に転蛇し全速で間合いをとり、その他各部隊は東進する。
続く射撃では第45駆逐隊の4隻が奮戦、軽巡阿賀野、駆逐艦初風、若月が燃え上がり長波は主力の第39任務部隊が沈める。
だが敵の主力はどこだ?
重巡2隻の姿だけが見えない。
う〜む。
きっとこっちの艦のどれかが照射されたらいずこから20p砲弾が飛んでくるのだろう。
そうはさせじと第45駆逐隊は逃げながら軽巡川内、駆逐艦天霧を射撃、第39任務部隊は炎上中の敵艦に猛砲撃を加える。
かくして数ターン渡る砲撃先の結果、完全なワンサイドゲームで重巡2隻を除く全日本軍艦艇を撃沈したが一向に敵重巡は姿を現さない。
う〜む。
やあチャットが入ってきたぞ。
なるほど、まあ確かに仕方無い状況ではある。
かくして今日の対戦は我が方の勝利と言う事で収束を迎えた。

その4
日時:2001.6.1 1902〜
シナリオ:アッツ島沖海戦  日本軍
相手:うくるぐんと
条件:

作戦:
輸送船はひたすら中央突破、護衛艦艇は中央に主力、左右に軽巡、駆逐艦を配して独航艦としスクリーンを形成する。
とりあえず後方に回り込まれる事は「考えない様」にする。

経過:
Ver1.5の資料調査に忙しく対戦の時間がとれない今日この頃である。
さてアッツ島沖海戦をやる訳だが今日は「難しく考えず」「危険要素から目をつぶり」「いけいけどんどんの精神」で突き進んでいく事にする。
「いいかげんだなー」と思われるかもしれないが「こーゆーふーにやってもなんとかゲームになるところ」も「ソロモンDXの良い所」なのである。
本日一番の危険因子は船団後方に回り込まれる事と主力が出会いがしらに接敵する事だが「きっとそんな事にはなるまい」と思い込む事にする。
さて始まってから5ターン目に右翼の駆逐艦若葉と初霜が敵巡洋艦リッチモンドとソルトレークシティを発見。
どうやらマップ南端を西進して船団後方に回り込むつもりだったらしい。
もうちっと速度を落とすか時間稼ぎをしてからくればすり抜けられた物を。
いや、情けは禁物!
両駆逐艦の探照灯が敵2隻の艦影を捉え全艦の砲弾が降り注ぐ。
やあ、旗艦の重巡那智が敵旗艦の軽巡リッチモンドを先制射撃したぞ。
リッチモンドはあえなく沈没、次に重巡摩耶が重巡ソルトレークシティを照準に捉える。
またたく内にソルトレークシティもまた大破した。
ところで敵の駆逐艦は?
おお、けなげにも照射艦の初霜を撃ってくるではないか。
初霜に2発命中し軽微な損害を受ける。
だけど敵駆逐隊の位置(マップ中央)はこれでバレバレだ。
そして第6ターン、炎上するソルトレークシティは舵を左に切りマップ外へ離脱しこちらの主力はマップ中央で敵駆逐隊と接敵する。
射程6000未満の出会いがしらだが構う事はない。
なにしろこっちは巡洋艦だしT字隊形である。
重巡那智と軽巡阿武隈が早くも敵の駆逐部隊旗艦ベイリーを撃沈、戦果はコクラン、デールと続き第6ターン終了時にはモナハンのみが洋上に浮いていた。
圧倒的な勝利である。
まあ、戦力比を考えれば当然の結果と言えるが。
第7ターンにモナハンを撃沈し船団は悠々と北東へ進む。
あとはまあ何にもする事はない。
つまりスキップである。
そして25ターン、マップ外脱出を果たし第5艦隊は任務を達成した。
古人いわく「案ずるより産むが易し」

その5
日時:2001.6.15 1906〜1955
シナリオ:40ポイント自由編成  日本軍
相手:島風 高雄
条件:1式弾なし
マップ:北部ソロモン

作戦:
旗艦長門に水雷艇千鳥を主力、陽炎型駆逐艦4隻を前衛とする。
とりあえず主力を右翼、前衛を左翼として南東へ進撃しその後、千鳥を分離して旗艦長門のみは南下しマップ西部中央で待機。
前衛および千鳥は沿岸海域を哨戒、掃討し大型艦ならば照射する。
長門との連携が勝敗の鍵となると思われるので距離の開きすぎに注意せねばならない。

経過:
第6ターン、前衛が駆逐艦テネドスを発見。
距離は6000以上、8000未満。
敵からは視界外。
闇夜に鉄砲と言う訳だ。
だが先頭艦陽炎の前部主砲しか射撃できなかったのでやりすごす事に決定。
と、こ、ろ、が!
なんと軽巡ナッシュビルから猛烈なレーダー射撃を食らい駆逐艦陽炎が沈没、黒潮が大破...
う〜む、敵はレーダーを積んだ巡洋艦か。
正面から戦えば長門の敵じゃないがアウトレンジでこっちの駆逐艦だけが沈められ敵主力に遁走されたら負けだな。
こうなると巡洋戦艦じゃないのが恨めしい。
果して長門は間に合うのか?
急いで前衛を敵巡洋艦に向かって全速で進ませる。
あちゃ、まだ見えない...
しょうがない。
まずは見えてる敵からだ。
敵駆逐艦テネドスとストロングホールドを撃破、炎上する。
だがこちらも黒潮が炎上、親潮も被弾した。
おお、敵にはアトランタもいるらしい。
第8ターンで黒潮は鎮火、敵はテネドスとストロングホールドが沿岸を北上してマップ北端を目指しナッシュビルは沿岸をひたすら南下。
う〜ん、まだ前衛はナッシュビルを視界におさめられないか...
テネドスを沈めるも黒潮の損害は更に累積。
やばいなあ。
足が遅くなっちまった。
ようし、前衛をすべて分離するぞ。
そして第9ターン、遂に敵巡洋艦部隊を捉える。
親潮がナッシュビル、早潮がアトランタを照射、長門の主砲弾がナッシュビルに炸烈。
いいぞう、やった、やった!
こっちの損害は千鳥、親潮に被弾。
う〜ん、沈められたらやだしなあ。
千鳥は北方へ逃げるストロングホールドを追わせるか...
親潮、黒潮、早潮は敵巡洋艦の追撃を続行。
早潮がアトランタを照射し長門の主砲がナッシュビル、副砲がアトランタを射撃するが双方とも命中し今度はアトランタが炎上する。
いいぞう。
だが第11ターン、折角炎上したナッシュビルはあえなく鎮火してしまう。
しょうがない。
働き者の早潮が今度はナッシュビルを照射する。
と、思ったら!
なんと長門の眼前に敵駆逐部隊が出現したではないか!
これにはビックリした。
いるわ、いるわ、4隻もいる。
どっかに巡洋艦を隠してると思ったんだけどねえ。
でも正面同士だから魚雷は撃てないはず。
まあ、各個撃破といくか。
とりあえずこのターンの射撃でアトランタを沈める。
さて12ターンの移動がターニングポイントだ。
ずいぶん敵駆逐艦との距離が近いから雷撃されるとやばい。
でもナッシュビルを逃したら事だ。
どっちに舵を切るか?
取舵だ。
やばい、敵駆逐艦スカウトを沈めたが魚雷を1本喰っちまった。
おお、なんと破損?
破壊じゃなくて?
好運ってのはあるもんだ。
13ターンには魚雷を撃ち尽くした敵駆逐艦が衝角戦術を挑んでくる。
勇敢なもんだ。
でも難なくこれをかわして遂にナッシュビルを撃沈。
ついで長門は14ターンに駆逐艦ポーターを撃沈、我が駆逐艦はマップ南東から戦場を離脱、15ターンには残った敵駆逐艦セルフリッジとサネットがマップ西端から離脱して海戦を終えた。
そうそう、付け加えるなら先ほど北方へ遁走し千鳥が追撃していたストロングホールド。
あれはどうやらブーゲンビル島の沿岸で座礁し沈没したらしい。
航跡図があると後で色々わかって便利である。
とりあえず今日は戦果巡洋艦2隻、駆逐艦4隻、損害駆逐艦1隻で勝利を得た。
だが「戦果なし損害駆逐艦4」もありえた海戦であった。
40ポイントの編成と運用は難しい物である。
教訓「勝って兜の緒をしめよ」



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